赤ちゃんや子供の斜視|5歳児の手術体験談

5歳児が軽度の間歇性外斜視で手術を受けた体験談。斜視が分かった生後8か月から手術を決断するまでの治療や葛藤。実際の手術と術後の経過や費用について。普段は斜視が出ずたまに分かる程度の斜視で手術が必要だったのか?セキララに綴るブログ。

斜視の手術って具体的にはどんなリスクがあるの?6つの問題点を解説!

 

生後8ヶ月で斜視が分かり、5歳児で手術をした娘みーちゃん。引っ越しをしたせいもありますが、斜視の手術を受けるまでに4つの眼科に通いました。ちなみに娘は軽度の間歇性外斜視です。

 

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斜視の治療をしていると、手術を勧められることが多いと思います。

もちろん症状にもよりますが、我が家も4人の担当医に手術を勧められました。4人の先生とも診断自体は斜視でしたが、方針には違いがありました。

具体的には3歳まで通っていた兵庫県立こども病院の眼科ではアイパッチが推奨されましたが、4歳以降に通った東京都の眼科では根本治療にはならないとアイパッチの使用は中止するよう言われました。

 

しかしどのお医者さんも手術に関しては肯定していました。

ただ手術となると一番の心配はリスクでした。今回は実際に手術を受けた我が家が感じた斜視手術のリスクや問題点についてまとめます。

 

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子供の斜視の手術を受ける時の6つのリスクやデメリットとは?

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①手術をしても完璧な眼の位置にすることは困難

斜視の手術を受けるからには、目の位置をまっすぐにしたい!!これは患者さんの当然の希望ですよね?もちろん我が家もそうでした。

しかし斜視の手術とは、目を支えている眼球についている筋肉の調整になります。斜視の眼のズレる角度は毎回必ず同じな訳ではなく、その時の眼の疲労や眠い時など状況によって誤差があります。手術の前に3,4回検査を行い角度の平均値を出し、その数値に基づいて筋肉の筋を調節するオペをするわけです。ですからどんなに成功した場合でも名医の方が手術をした場合でも若干のズレは残ります。現代の医学では『成功したとしても術後10度以内の誤差は仕方がない』と捉えられているのが現状です。

 

②術後、白目が真っ赤になる

これは見た目の問題ですね。斜視の手術は白目の部分を切開し、そこから筋肉の筋を出し調整するそうです。ですから術後は白目の部分が真っ赤です。

実際にみーちゃんも真っ赤でした。これは充血とかそいうレベルではありません。充血は白目が赤くなっているという状態ですが、斜視の術後は白い部分はありません。黒目の横が言うならば赤目という状態でした。

娘は鏡を見てかなりショックを受けたようでした。しかし5歳という事もありきちんと説明すると『徐々に回復する』ということが理解でき納得してくれました。

 

③日常生活への影響

術後は翌日からシャワーが解禁されましたが、1週間は洗髪や洗顔はできません。首から下のシャワーのみが許可されました。1週間後から洗髪や洗顔ができますが、娘自身も心配だったようで最初は蒸しタオルで顔を拭いたり、目を乾いたタオルで保護して濡れないようにしながら洗髪したりしました。お風呂(湯舟)とプールは1ヶ月半ほど禁止されました。

 

④全身麻酔

全身麻酔の手術なので数日間の入院が必要になります。また風邪を引いていたり少しでも咳が出ていたりと体調不良と考えられる要因がある場合には手術を受けることが出来ない場合もあります。

 

⑤手術後の複視

手術後は今まで物を見ていた角度と目の位置が変化していますよね?この事によって脳が混乱し物が二重に見えるという複視になります。元々の斜視の程度にもよりますが、通常は1ヶ月ほどで症状が消えるようです。

実際みーちゃんも手術後に『ママに二人になっちゃったからどっちが本物か分からない…』と言っていました。この言葉を聞いた時は衝撃で私も戸惑いましたが、徐々に症状は消えていきました。

具体的には「いつも2人に見えている→2人に見えたり、1人に見えたりするようになる→1人に見えるようになった」という感じでした。

私も心配で心配で『今はママ1人かな?2人かな?』と毎日のように確認してしまいました(;_:)しかし最後の方は『もう聞かないで!!』『分からないよぉ』と言って怒っていましたね…。

 

⑥斜視の再発

せっかく手術をしても、「術後の戻り」と言われるようにまた徐々に目の位置がずれていくことがあります。我が家が手術を受けた順天堂大学病院の先生によると『8割くらいの人は1回の手術で治るが、残りの2割の人は手術を繰り返す人もいます』と説明されていました。その戻りは術後1年以内の早い段階で起こる人もいれば、術後何年も経過してから戻ってきてしまう人もいるそうです。

 

 

いかかでしたか?これから斜視の手術を受けようかどうしようか迷っている人へ、参考になれば嬉しいです。はやり後悔をしないためには、リスクをきちんと理解した上で手術を受ける必要があると思います。

我が家は現時点では手術を受けたことに後悔はしていませんが、もしまたズレが大きくなり再手術するか?と聞かれればNOです。それはやはり心的な負担も大きいと感じたからです。ただし娘が年ごろになり自分から再手術を望むような状況になれば、その時はリスクをきちんと話したうえで応援したいと感じています(*^^*)

 

子どもの目の健康を育てる・枝川宏著・レビュー

 

娘みーちゃんの間歇性外斜視が発覚してから、目に関する書籍を読んで勉強しています。

今日はその中から、えだがわ眼科クリニック院長 枝川宏『子どもの目の健康を育てる』の感想を書きたいと思います(^_^)

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著者の枝川宏氏は長きに渡り、視能訓練士の育成にあたってきました。同時に総合病院にて子どもたちの眼の診察も担当。さらにプロ・アマスポーツ選手を診察し、『スポーツと視力』という新しい分野にも取り組んでいます。

えだがわ眼科クリニックの院長も務めつつ、子どもの目に関する書籍も多数執筆しています。

 

本書の概要は、『生まれてからどのように目が発達していくのか、また子供の目の病気を発見するために親ができること、実際の治療について』が細かく説明されています。

また子供の目の健康を守るための暮らしと環境という章では『目の健康のために摂取した方が良い食品、サングラスの選び方、テレビゲームやテレビを見るときの注意点』など今すぐ生活に役立つ情報が掲載されています。

 

 

『子どもの目の健康を育てる』から学ぶ子供の眼の病気の発見と斜視治療について

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①子供の視力の発達は6歳までが大事な時期です。しかし子供にどんなふうにものが見えているかは親でもわかりません。ものが見えにくくてもそれ以上よく見える体験のない子供にとっては自覚できません。気になることがあったら、すぐに、子供の目の異常に詳しい医師の診察を受けるべきです。

→我が家も最初は娘の視線に違和感を感じたのは私だけでした。間歇性外斜視の場合は症状はたまにしか出ないのは普段は気づかれにくいです。夫やかかりつけの小児科で相談した時も『異常はないように見える』と言われました。しかしその後、夫や両親に注意深く娘を観察してもらうと『確かに焦点が合っていない時がある、でも赤ちゃんってそんなものかなぁ?』という半信半疑な状態でした。

しかしそこで眼科を受診したところ、『斜視の可能性』を指摘され、子ども専門医のいる病院への紹介状をもらうことになったのです。

症状が軽度だと『あまり神経質になるのも良くないかな?』なんて思ってしまいますがやはり本書にもあるように、『子どもは正常な状態を知らなければ、自分の視線の違和感を感じることができません。さらに小さい子供はしゃべれないので親に伝えることもできません』だから少しでも違和感を感じたら、すぐに眼科に行くことが重要だと再認識しました。

 

②斜視の治療の目的はズレた目の位置を正しい位置に矯正することだけでなく、目の感覚の異常を治して両目で見る力を育て、立体視ができるようになることも含みます。

斜視になると両目で物を見ることは難しくなってしまいます。片目で物を見る経験が長くなれば長くなるほど、両目で物を見る機能を元通りにすることは難しくなります。一般的には小学校入学くらいまでの間に適切な治療、機能の育成や回復のトレーニングをしないと、一生両方の目を使うことができなくなるという心配があります。

→斜視だと『見た目』を気にする親が多いそうです。もちろん、私もかわいい我が子の外見も気になります。

しかしもっと大切なのは目の機能ですよね?最初はごく稀にしか出ない程度の斜視であっても、治療を怠ったがために年々悪化することもあります。そして気づいた時には片目しか機能していない、つまりもう片方の眼は弱視になってしまうこともあります。

弱視が怖いのは眼鏡やコンタクトなどで矯正しても視力が上がらないことです。さらに斜視は物を立体で見る立体視もできなくなってしまう可能性があるのです。立体視が出来ないと距離感も掴めず、走ったりするとすぐに転倒したりします。そうなると運動はもちろん私生活にも影響が出てきますよね?(>_<)

斜視の治療方法は、その子の斜位の程度や状態によっても変わります。でも完治の確率や治療の選択肢は早期であるほど高く多くなります。

 

 

『子どもの目の健康を育てる』を読んだ感想まとめ

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我が家は娘が斜視なのでその項目が印象的でしたが、子どもの目の成長や健康がこの本一冊でもよく分かると思いました(*^^*) 

また目の病気を見逃さないために気を付けるべきポイントも書かれていてとても分かりやすかったです。

近年のスマホの影響で子どもたちの目はとても危険な状況にさらされています。子どもの視力や目に不安を感じることがあるならば是非一度読んでみてはいかがでしょうか?

 

どうしたら目はよくなるの?子どもの視力に不安を感じたら読む本・中川和宏著・レビュー

 

娘みーちゃんの間歇性外斜視が発覚してから、目に関する本をいくつか読みました。

今日はその中からビジョンサロン所長 中川和宏著『どうしたら目はよくなるの?子どもの視力に不安を感じたら読む本』についての感想を書きたいと思います(^_^)

 

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著者の中川和宏氏は、1981年にビジョンセンター(旧ビジョン・フィットネスセンター)を設立しました。このセンターは視力回復や目のトレーニングの専門施設です。中川氏は3万人以上の目のカウンセリング実績を持ち、目と脳の活性化の研究を40年以上続けています。

 

本書の概要は、『子どもの視力はよくすることができる、しかし通常の近視は痛みを伴うこともなく進行するので子供自身は気づけません。また子どもの視力回復をしようとするならば親が主役となって、子供に指導・サポートする必要がある』と説いています。

 

 

『どうしたら目はよくなるの?子どもの視力に不安を感じたら読む本』特に印象深かった4つの教え

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①スマホ近視が進むと片目で物を見る癖がつくようになってしまい左右の視力に大きな差が出る人が増えています

→片目でものを見ている状況は斜視の時と同じです。また左右の視力差というのも片目が弱視なる危険性を説いていますよね?スマホが近視だけでなく斜視の原因の一つとされる理由が良く理解できます。つまり後天的に斜視になるのを避けるためには、子どもにスマホを見せないことも大切です☆

 

②子供の近視は5~18歳で急速に進む。1.5あった視力がひとたび近視になり始めると1年で0.5、2年で0.2、5年後には0.04まで低下します

→近視は痛みなどを伴わず自覚症状がありません。しかも眼科って目やにや充血、結膜炎の疑いなど特別なことがなければ受診しませんよね?でもいち早く近視に気づき症状を食い止め、視力を回復させるなら、こまめな定期検診が必要だと感じました。

 

③目と脳は直結している。人は目でものを見て、情報を捉え、脳で考えて、心に命令し、行動に移す。つまり目と脳や身体はつながっているので、視力を良くすれば成績も運動能力もあがります

→言われてみれば当たり前ですが、視力は目の問題だけでなく、生活、もっと言うならば人生を左右するものになるかも知れません。これからの子どもの長い人生を考えるならば視力低下は必ず防ぐべきだし、万が一近視になってしまった人も早い段階で正しい対策をすることが重要ですね!

 

④遠視・乱視・斜視・弱視の子供には本格的なトレーニングと心のケアも重要。眼科で行っているメガネを作ったり、アイパッチをかける方法はその場しのぎで対策ではありません。

→これらの目はコツさえつかめばよくなる目で小学校入学前の6歳くらいまでが勝負だそうです。本書に書かれているようなトレーニングは眼科では一切指導されなかったから興味深いと思いました。

 

 

 

『どうしたら目はよくなるの?子どもの視力に不安を感じたら読む本』を読んだ感想まとめ

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視力低下は生活環境が大きく影響していると再認識しました。また近視から失明が起こるというのも非常に怖いと感じました。

 

しかし一度下がってしまった視力でも努力次第で回復できるということが分かったのは嬉しい発見です。ただ普段の生活を振り返ると、幼稚園、習い事、公園遊び…と帰宅はいつも夕方頃。その後も急いで夕飯やお風呂を済ませ、愚図る下の子の相手もしながら、翌日のお弁当の準備や家事も片付けて…毎日なだれ込むように寝室に行き寝かしつけ…というような状態です。まずはこんな慌ただしい生活リズムを正し、眼のトレーニングに充てる時間と心の余裕を作る必要がありますね…。

 

実際のトレーニング方法はイラスト付きでとても分かりやすいです♪

娘の目のためはもちろん、私も仕事柄パソコンに向き合うことが多いので老眼をおくらせるべく(笑)一緒にトレーニングしたいと思いました(^^♪