斜視の手術の方法とは?~間歇性外斜視の娘の場合も紹介~
斜視の治療法には様々な方法がありますが、大きく分けると手術かそれ以外かという2つに分かれます。
どの方法が適しているかは斜視の程度や両眼視機能・屈折や外眼筋の働き、また全身状態など個人個人によって異なります。
しかし赤ちゃんや子供の頃に斜視が発症した場合は放置していると両目で物を見る両眼視ができなくなることも多いです。両目視機能は6歳頃には完成すると言われているので早期治療をしないと片目が弱視なってしまったり、物を立体的に見ることが出来なくなってしまう可能性も高いです。そのため赤ちゃんや子供の斜視の場合、手術が選択されることも多いのです。
いざ手術となると、大人の場合には日帰り手術も可能ですが、子供の場合は全身麻酔での手術になります。そのため数日間入院して手術することになります。
斜視の手術とは一体どんなものか?
一般的な方法と我が家の間歇性外斜視の娘(みーちゃん)が受けた手術方法を合わせてご紹介します(^^)
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斜視の手術の方法にはどんな種類があるの?
(出典:http://www.sugita.or.jp/operation/squint.html)
目には外眼筋という6本の筋肉がついています。目を支え、その筋肉を移動させることで目を動かしています。斜視の手術はその筋肉を調整する方法です。
具体的には目を上下左右に動かす4つの筋肉(上直筋、下直筋、内直筋、外直筋)を手術して目の方向を変えます。どの筋肉を調整するかは上斜視・下斜視・内斜視・外斜視の種類、また角度によって変わります。
白目の部分を切開し、この筋肉の筋の付着位置や長さを調整します。
- 筋肉を切って縮める方法を短縮法
- 筋肉の付着部を外し、後ろ側に付け替える方法を後天法
またより多くの筋肉を動かす場合には短縮法と後天法を合わせた
- 外直筋を弱めて内直筋を強める前後転術
を行う場合もあります。
ちなみに外斜視の場合は、外直筋を弱めます。または内直筋を強めて眼位を調節します。通常は片方の眼で1~2本の筋肉を動かすことが多いです。しかし患者さんの斜視の程度や状況により、筋肉を動かす本数が増えたり、両目の手術をする場合もあります。
娘みーちゃんの場合
我が家の場合は間歇性外斜視で普段は両眼視が出来ていました。立体視も問題なく、視力も1.0以上出ていたので手術を急ぐことはありませんでした。
しかし0歳から発症し、5歳を過ぎて5年間。半年に1回は専門の眼科にて斜視の角度を測っていました。両親の主観では斜視になる時間は以前よりも減っているように思えたし、全体的には症状がが改善しているように思えていました。
(例えば斜視が出ている時に『みーちゃん、お目目!ちゃんと真っすぐに直そう!』と声をかけると娘はすぐにピントを合わせることが出来ます。)
しかし実際の数値では悪化こそしていないものの、ほとんど改善もしていなかったのです。このまま経過観察を続けても症状がなくなって自然治癒する可能性はないだろう…という結論に。
ただ手術をするとしても、目を支える筋肉を調整するので視力は変わりません。主に見た目の問題なんです。本人にももちろん話はしてみたものの、手術を受けるか・受けないかという判断はまだ出来ません。本人の希望を聞けないのが一番難しいところでした。
しかし神戸に住んでいた時の主治医も、東京で出会った主治医の先生も、入学前がひとつの目安だとおっしゃいました。
女の子は小学生くらいになるとすぐに『グループ化』しますよね?それに我が家は主人が仕事の都合で転勤になり引っ越す可能性も高いのです。そういった事を考え、見た目で何か言われたり、いじめられたりすることがあったらかわいそうだな…と思いました。
視力が落ちたりすることがなく、手術で治るのであれば…!!それでいじめられたり、陰口を言われたり、本人が将来的に傷つくことを回避できるのであれば、そんな思いで手術を受けようか…と思ったのです(*^^*)
でもこの結論に至るまでには2年くらいかかりました。最初に手術の話が出たのは3歳くらいの時だったからです。私と主人、それから両家の祖父母にも相談して決めました。
そして数回検査を重ね、片目にばかり負担をかけないようにと後天法で両目の手術を受けることになったのです。
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