【斜視の治療ボツリヌス療法】ボツリヌス菌を注射するの?効果と欠点とは?
手術以外の斜視の治療法はいくつかあります。アイパッチや眼帯を使う遮閉法、眼鏡にプリズムを入れて斜視の目を正常目と同様に見えるようにするプリズム処方などです。
そのほかにボツリヌス療法というものをご存知でしょうか?
ママにとってボツリヌスと言えば赤ちゃんがハチミツを食べた時に感染するボツリヌス菌を思い浮かべませんか?私はまっ先に頭によぎりました(笑)
あの?ボツリヌス菌が斜視の治療に‥!?一体どういうことなんだろう?と頭の中はハテナだらけになりました(>_<)そして娘みーちゃんの間歇性外斜視の治療としても役立つものなのか情報を集めました。今日はその知識をシェアしたいと思います。
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斜視治療「ボツリヌス療法」とは?手術方法と効果・デメリットについて検証!
ボツリヌス療法の歴史は、今から40年以上前の1977年です。アメリカで始めて斜視の治療として用いられました。その後斜視治療の他にも片側顔面けいれん、痙性斜頸の治療にも使用されるようになります。
現在の日本でも、眼瞼けいれん、片側顔面けいれん、痙性斜頸などごく一部の治療のみに使用が許可されています。
治療の具体的な中身は、ボツリヌス菌によって作られるボツリヌストキシン(ボツリヌス毒素)を注射するという方法です。
ボツリヌス菌を直接注射するわけではないので、ボツリヌス菌感染の心配はありません。ボツリヌス菌から作ったタンパク質が有効成分となり筋肉を緊張させている神経に作用します。注射した筋肉の周りにしか効かないため全身に作用することもありません。
つまり眼球を支える筋肉に注入することで筋肉の緊張を緩和し斜視の症状を改善するのです。ボツリヌス菌にはかかることがなく、治療の効果もあるなら手術よりも魅力的に感じますが、ボツリヌス療法にも欠点があります。それが効果の持続についてです。
まず注射してすぐに効果が現れるわけではありません。2~3日後から少しずつ症状が改善しその後数ヶ月は効果を発揮しますが徐々に薄れていきます。つまりボツリヌス療法で継続的に効能を発揮するには、何度も注射を繰り返すしかありません。
他の斜視治療と比べて「ボツリヌス療法」は行う価値があるの?
娘の斜視が分かってから4つの眼科に通っていた我が家ですが、このボツリヌス療法についてはどの医師からも1回も紹介がありませんでした。アメリカや日本で行われている治療法ではありますが他の治療法に比べるとマイナーなイメージですね。
また効果が一時的で「斜視を完治させる」という観点から見るとお勧めできる治療法ではなさそうです(>_<)しかしこれはプリズム眼鏡なども一緒んで、基本的に眼鏡をかけている間しか矯正されません。アイパッチなどをしても症状がまったく変わらない・改善しない、そして手術以外の方法で対応したい!という場合には選択肢のひとつとなるでしょう(*^^*)